【人間関係が退職理由】伝え方や回答例を徹底解説

悲しいことに、上司のパワハラが原因で転職せざるを得ない事ってあると思います。かくいう私もそうでした。

どんなに前向きに仕事をしようとしても、上司から否定されたり、不当な暴言を吐かれたり、仕事と関係のない嫌味を言われると常にダメ出しを喰らっているような気分になり、精神的にもボロボロになって仕事に対する意欲がなくなってしまうこともあります。

なぜパワハラを受ける事になったのか、原因を考えるのも解決策に繋がるのかもしれませんが、上司のパワハラが起こるような職場はストレスの高い環境の為、転職を考えたほうが良いと思っています！

そして、いざ転職活動をすることになった際、転職理由として上司のパワハラなど、人間関係を理由とした退職理由の伝え方はどうなのか？について解説していきます。

人間関係が原因の退職理由の伝え方のポイント

職場の人間関係を理由に転職をすることもあるでしょう。下記に記載していますが、エンジャパンの調査によると、「人間関係」は退職理由の中でも最も多いことが判明しました。人間関係を理由に退職をした人が、転職活動の面接で退職理由を聞かれた場合は、どのように答えるのがベストでしょうか？

下記にて、実体験からもベストだと言える回答の仕方について解説していきます。

人間関係が原因で会社を辞める人は多い

上にも書いていますが、エンジャパン株式会社が運営しているwebサービス人事のミカタでは、「エン転職」の会員610名に対してアンケート調査をした結果、「人間関係を理由が悪かった」が最も多く、全体の28％を占めていました。

採用する企業も、人間関係が退職理由になるケースがあることは重々承知しています。そのうえで企業が知りたいのは、問題点に対してどのように取り組み、どう改善してきたのか？そして、転職したことでそれは実現できるのか？という事です。

ですから、愚痴にならないように、飽くまでも問題点を解決させたい思いを伝えていくことが大切です！

退職理由は簡潔に伝える

転職活動の面接では、退職理由はよく聞かれる項目です。面接官は、候補者のストレス耐性や退職理由と志望動機の一貫性があるかを探りたいからです。候補者の退職理由によっては、採用しても同じ理由で早期退職をする可能性もあるからです。

とはいえ、退職理由を詳細まで長々と説明する必要はありません。退職理由は簡潔に伝えて、入社後にどんな貢献が出来るのか等、自己PRにフォーカスをしましょう。退職理由は、志望動機を伝えるきっかけに過ぎません。

また、人間関係を理由とする場合にはあくまでも「業務の遂行上改善を試みた結果、うまくいかなかった」という言い方にすることをおすすめします。

ポジティブな表現に言い換える

人間関係が退職の理由の場合は、理由をありのままに伝えずに、ポジティブな表現に言い換えるようにしましょう。どの職場にも人間関係の悩みはつきものです。全員と相性が良いとは限りません。

面接官に、「採用しても合わない人がいると、すぐに辞めてしまうかもしれない」「人間関係でもめ事を起こす人なのでは？」などと不安を頂かれないように、ポジティブな部分に焦点をあてて、伝えるようにしましょう。

隠しごとや嘘をつくのではなく、どの部分を強調して伝えるかの問題です。つい、口が滑って愚痴のような話になってしまわないように、予め言わないことも決めておくのもよいでしょう。

社風や方向性のミスマッチに転換する

「社内の人間関係が悪かった」「ギスギスしていた」「社長がワンマンだった」「上司がわがままだった」このようなことが実際の退職理由だとしても、面接で伝える際には、社風や方向性のミスマッチに転換して伝えた方がよいでしょう。

個人に対する不満や相性の問題として伝えてしまうと、退職理由に客観性を持たせられません。面接官にとっては、応募者の耐性が低いのか、あきらかに問題がある人間関係だったのか判断しかねるからです。

以下のように、社風や体制の問題としてポジティブな理由を付けて伝えると印象がよくなります。

例１）社内の人間関係が悪かった。協力体制がなかった。

→前職は個人の成績に重点を置かれ、単独で行動することが多かったが、周囲と連携を取りながらチームで仕事を進めていく方が自分には向いているため。

例２）社長がワンマンだった。上司がわがままだった。

→自分のアイディアを活かして、新しいことにチャレンジしてみたい。年齢や社歴を問わず、意見やアイディアを反映できる職場が理想のため。

人間関係が原因の退職理由の回答例

次に、人間関係が原因で退職した場合の伝え方について、職種別に回答例をご紹介します。参考にしてみてください。

事務職の場合の回答例

前職では個人主義が強い社風で、社員同士の情報共有や協力体制が築きにくい環境でした。誰かが一時的に業務過多になっていても、サポートし合うことはありませんでした。日頃から情報共有をして協力体制を築くことによって、よりチーム全体の生産性を高めることも出来ると考えています。

また将来、ライフステージが変わっても仕事を続けていくためには、チームでの協力体制を築ける環境が理想だと考えております。チーム体制を重視する御社の方針に魅力を感じ、転職を決意致しました。私自身もチームに貢献できる人材になれるよう、事務のプロとしてスキルを磨いていきたいと思います。

営業職の場合の回答例

以前の職場では、年齢やキャリアに問わず、上司の指示に従って動くことが原則とされていました。営業成績が目標に達しなかった場合、皆の前で上司に叱咤される風習もありました。成績を延ばすにはプレッシャーも必要かとは思いますが、チーム内で相談をしたりアイディアを出し合ったりしながら、切磋琢磨出来る環境があれば営業成績を延ばすことが出来ると私は考えています。

また、これまでの社会人経験を経て、個人の裁量やアイディアを発揮しやすい職場でキャリアを積みたいと考えるようにもなりました。各自の成績が重視され、チームで動くことはない環境にいましたが、他部署との連携やチームワークで、個人ではできないような大きな仕事にチャレンジしたいと考え、転職を決意致しました。

経理職の場合の回答例

現職では、業務が細分化し、上司より各担当に業務が割り振られているため、ルーティンワークが多く、仕事の幅を広げる機会が多くありません。経理という職種は続けていきたいのですが、専門職としてより多くの経験を積みたいと考えるようになりました。

若手社員が多く、立場や年齢を問わずフランクなコミュニケーションを重視している御社の社風に惹かれました。ゆくゆくは、決算等の業務を通じて、全社の経営戦略に関わることを目標としています。

人間関係を退職理由にする際の注意点

パワハラのように誰から見ても問題である場合を除き、職場での人間関係の問題はどちらに非があるかの客観的判断が難しいところがあります。

立場が変われば、見えている世界も変わるからです。当人同士でも、解釈や物事のとらえ方は異なるのに、初めて会った面接官にはどちらに非があったか判断が出来るはずもありません。

あなたから見たありのままの事実を伝えてしまうと、一方的な愚痴や悪口に聞こえてしまう可能性もあります。面接官に、「他責思考がある」「問題解決能力や耐性が低い」などという印象を与えかねません。

面接官があなたに、「採用しても人間関係でトラブルを起こす可能性」を感じてしまうと、転職に不利になってしまいます。

人間関係を退職理由にする場合には、ネガティブな要素は極力排除する必要があります。個別の人間関係よりも、社内体制や方針など、客観的事実に重点を置いて伝えるようにしましょう。

企業が退職理由を確認する理由

企業が求職者に退職理由を確認するのは、採用後に人材が自社に定着するかを気にかけているからです。入社意欲や自社との適合性を探っているのです。前職の退職理由が、自社に当てはまっていれば、採用しても同じ理由で退職してしまうかもしれません。

面接では率直に退職理由を伝えるとよいでしょう。ただし、愚痴や悪口に聞こえてしまわないように長々と話すのは避け、端的に説明するようにしましょう。

転職理由と退職理由について

転職理由と退職理由はどちらも面接で必ず聞かれる項目です。

転職理由は、「退職理由に加えて転職によって実現したいこと」、退職理由は「転職を決意したきっかけ」になります。それぞれ、わかりやすく説明できるように準備しておきましょう。

退職理由と転職理由には一貫性も必要です。目指すことが前職では実現できないために、退職をし、転職先ではそれを実現できるというストーリーが成り立つはずです。そこに矛盾がないかも、じっくりと検討してみてください。

退職理由が複数ある場合

退職理由はひとつとは限りません。前々から人間関係に悩まされていて、いよいよ会社の業績悪化となって退職を決意することもあるでしょう。

やりたいことが実現しにくい環境であることや、給与ダウン等々、複数の理由を総合的に判断して転職を決意することもあると思います。その場合は、全ての理由を述べる必要はなく、転職を決めた一番の理由を伝えればよいのです。

その他の理由があれば、人間関係のことは伝えなくても構いません。ネガティブに捉えられない理由、客観的に判断しやすい理由に焦点を当てて伝えると説得力が増すはずです。

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