会社の人間関係によるストレスのでかさはバカになりません。私自身も鬱を経験し、起き上がることができないほどの辛さを経験したことがあります。
体調不良の原因が会社に起因するものなのか、会社以外の事によるものなのかで対処の仕方は変わってきますが、この記事では、体調不良の原因が会社にあった場合を前提にして対処法を解説していきます。
ただ、いくら体調不良が原因だとは言っても、会社を辞めるというのは大きな決断が要りますので、慎重に事を進めて行くことをおすすめします。
この記事では、体調不良が原因で会社を辞めたいと考えているあなたに向けて、どのように進めて行くと良いのかを解説していきます。
体調不良が原因で会社を退職する事はできるので甘えではない!
時代は令和になったこのご時世においても、未だに体調不良を理由とした退職が甘えだと思い込んでいる人がいますが、それはただ根性論に基づいた考え方であり、具体的根拠はありません。
以下、体調不良を理由とした退職が甘えではない具体的根拠を2つ挙げます。
根拠➀:会社に退職を引き留める権限はない
体調不良の従業員が退職の申し出をした場合、それを引きとめる行為は、働くことを望まない人に対して「在職強要」にあたる可能性があるため引き留める事ができません。
また、在職強要とは、労働基準法第5条の以下内容に該当します。
使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない
出展:厚生労働省
また、これに違反して在職を強要したことが発覚して違法性が認められた場合は、罰則は労働基準法第117条でにて取り決められていて、「1年以上10年以下の懲役」または「20万円以上300万円以下の罰金」のペナルティが課せられることになります。
根拠②:体調不良による退職は民法で定められている
体調不良による退職は、民法627条により定められています。そして、退職の申し出をすると2週間後には退職出来る事になっています。
また、628条では以下のようにも明示されています。
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
そして、体調不良は「やむを得ない事由」に当てはまります。そのため、通院している医療機関から診断書を作成してもらい、会社に納得してもらう事ができれば退職する事ができます。
会社を辞めたほうが良いと考えられる体調不良の症状④選
➀体重の増減があった
ストレスによって食欲不振になったり、逆に食欲でストレス発散するようになって体重が増えてしまう、なんていうことも実際あります。
私の場合は、ストレスで過食気味になってしまった結果、30キロほど増えて激太りしてしまいました。社会人になると運動不足になりがちなので、どうしても体重が増えがちにはなってしまいますが、それでも30キロ増えたというのは尋常じゃありません(苦笑)
結局は、その会社を辞める事になりましたが、ストレス度合いや人間関係、会社に対する不信感が募っての事だったので後悔していません。
②吐き気がしたり身体の調子がよくない
会社の人間関係が悪かったり、仕事で追い詰められたりすると、吐き気に襲われる事があります。私もパワハラや人間関係の悪さを改善する気がない会社に、色々と不満をぶちまけて意見しまくったことがありました。
その結果通信簿のようなものを見せられたのですが、以下のような事が書かれていました。そして、ボーナスも意味が分からない理屈で20万円ほどカットされていました。
- 「ノウハウなし」
- 「協調性なし」
- 「柔軟性なし」
たかのり
あまりの悔しさと、その上司に対する不信感から、吐き気に襲われて死ぬかと思ったことがありました(苦笑)
③朝に起床できなかったり、夜に寝付けないとき
私自身はこのような事はありませんでしたが、睡眠障害が出るほどの様子なのであれば、もしかしたら過重残業による疲れなどが関係しているかもしれません。
まずは通院されることをおすすめします。
④鬱病と診断されたとき
鬱病は経験がありますが、色んな意欲が奪われますし、とにかくしんどいんです。いつも疲れを感じながらの状態だったし、ひどいときは起き上がることがきついときもあったほど。
そんな鬱病の原因が会社にあるのであれば、適応障害の可能性もあるので、離れるべく辞めたほうが良いでしょう。
会社を辞めたほうが良いと考えられる状況③選
➀仕事にプレッシャーを感じている時
良識的な会社であれば、個人に無理な要求をすることはありません。しかし、酷い会社や上司であれば、嫌がらせ目的で達成不可能な目標を要求してくることがあります。
また、常にピリピリしていて先立っているような雰囲気の会社は、ハッキリ言って居心地が悪いです。昭和の時代じゃないんだし、常に緊張感漂う雰囲気がマネジメントだと思っている◯カを管理職にしている会社はオワコンです。
「自分ができる=他人に要求する」という考え方の管理職はクラッシャー上司の可能性がありますので、何かが変わる事も期待できません。
こういう環境にいると、鬱病を患ったり、場合によっては命を絶とうとする人も出てくるので、1日も早く離れる事をおススメします。
②会社の人間関係が悪いとき
上記のような問題上司や、会社内で足の引っ張り合いなどが起こっていて、人事も見て見ぬふりをするような環境は最悪です。
そういう会社は他責思考が強く保守的なので、あなたに何かがあったとしても何もしてくれないどころか、「お前が悪いんじゃないの?」と責任転嫁してくる可能性もあります。
ハッキリ言って、そういう会社に期待できる要素はありませんので、今すぐ離れましょう!
③労働環境が悪いとき
労働基準監督署や三六協定を無視して違法残業をしていたり、上にも挙げていますがパワハラなどの行為を見て見ぬふりしている会社は危険です。
ニュースでもよく報じられていますが、労働環境が悪い会社で苦しんだ人がどうなったかを考えると一目瞭然です。
退職を考える前に、ストレスが限界に感じた時の対処法③選
➀休職を取る
私も経験がありますが、休みながら給与の6割が貰える制度なので、使えるんだったら使ったほうがお得です。退職することを考えるのは、その後の生活の事も考えなければならないので、結構エネルギーがいる事です。
ですから、まずはしっかり休んで体調を整えてから、その後の事を考えても遅くはないです!しんどいんだったら、まずは休みましょう!
②人事に相談してみる
パワハラや職場のいじめを放置するような会社の場合、上司に相談したとしてもあまり期待はできません。それどころか、上司がパワハラの首謀者である可能性だってあります。
人事に相談する事で状況が改善される可能性もあれば、その逆で放置プレーよりもひどい目に遭う可能性も否定できません。
本来であれば、採用に関する事だけではなく、社員が働きやすい職場環境を作っていく事も人事の役目だからです。
加えて、2019年からは職場におけるパワーハラスメントについて事業主に防止措置を講じることを義務付けています。
そして、2020年6月からは大企業にて、2022年4月からは中小企業でもパワハラ防止措置が義務化されています。
そのため、以前と比べるとハラスメントに対する世間の目は厳しくなっていますし、SNSや口コミ系のサイトでも悪評を書かれるリスクも出てきました。もはやパワハラなどのハラスメント行為は経営上の重要な課題であるとも言えます!
そうなってくると、企業イメージの低下に伴って業績にも影響が出るリスクも考えられます。そういった懸念材料を拭い去るためにも、問題が深刻であれば人事も動かざるを得ません。
アクションを起こさなければなにも変わりません!まずは相談してみましょう!
たかのり
その一方では、経験上パワハラが起こるような会社は、人事も見て見ぬふりしていたり、忖度があったりすることもあるのであまり期待できないかなと思います。
個人的には、転職するなどして環境を離れたほうが良いと考えます。
③休んでからその後について考える
あまりに体調が優れない時には、休職することができます。会社の就業規則にも休職できる期間について書かれているはずですし、退職前に休職しておくことで、最大1年半の間は傷病手当金を貰う事ができます。
また、その後についてはしっかり休養を取って回復してから考えるようにしましょう!
体調不良で退職する際の流れ
➀心療内科にて診断書を発行してもらう
体調不良が理由で退職する場合、実は診断書は必須ではないのですが、会社に対して説得できる材料にもなり根拠づけとしてもできるので、発行してもらうととても効果的です。
以下、適応障害や鬱になった場合の主な症状の例を挙げたものになります。
疲れやすく、体調が優れない
ストレスやプレッシャーによって、疲れやすくなったり、体調が悪くなることがあります。頭痛や胃痛、吐き気などの身体的な不調も現れる場合があります。
やる気が出なくなり、業務に対して無気力になる
仕事に対して興味がなくなり、業務に対して無気力になることがあります。仕事をすること自体が苦痛になり、集中力や生産性が低下する場合があります。
睡眠障害が現れる
ストレスやプレッシャーによって、睡眠障害が現れることがあります。眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めてしまうことがあります。
食欲不振や過食などの食生活の変化が現れる
ストレスやプレッシャーによって、食欲不振や過食などの食生活の変化が現れることがあります。食べたくない、または食べ過ぎることがあります。
自己否定的な感情や、希望を持てない気分になる
自己否定的な感情や、希望を持てない気分になることがあります。自分が無価値だと感じたり、何をやってもうまくいかないと感じたりする場合があります。また、以前は楽しい感じていた事にも興味が持てなくなる場合があります。
このような症状が出る場合はかかりつけの心療内科から診断書を貰っておくことをおすすめします。退職時にスムーズに手続きが出来るようになりますし、失業保険を受給する際に「特定理由離職者」の扱いになる可能性があります。
そうすると、自己都合退職で会社を辞めるよりも、短い期間で失業保険が貰える可能性が出てきます。
2023年時点では、自己都合退職の場合でも従来の会社都合退職のケースと同じように、待機期間が7日のみで失業保険が給付されるように検討が進んでいるようなので、詳しい内容はハローワークに確認されることをおすすめします。
②就業規則を確認して退職の申し出をする
就業規則とは、あなたが入社した会社で最初にもらうことができるルールブックのようなものです。その就業規則には退職に関する内容も記載されています。
そして、退職の際に確認しておきたい内容が以下2つです。
- 退職を申し出るタイミング
- 退職金が支給されるための要件
法律上は退職願を提出してから2週間後には退職できることになっていますが、実際は業務の引継ぎなども鑑みて1~2か月前に話し合う事も多いのではないでしょうか?
また、上の方でも取り上げていますが、民法第628条では
やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。
とありますので、体調不良で欠勤が続いている状態だとしても気に病む事はありません!
また、勤務年数が長い方の場合は退職金が貰える可能性があるので、それについても念のために就業規則を読んで確認しておきましょう。
もし、退職金があると記載があるにも関わらず支給されない場合は問題がありますので、自分を守る意味でも損しない為にも必ず目を通しておきましょう!
③退職願を提出する
退職願いは直属の上司に提出するのですが、会社によっては所定の書式が用意されている場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
以下、退職願に必要な項目となります。
日付
退職願の提出日を明記します。
会社名と部署名
自分が所属していた会社名と部署名を明記します。
退職の意思表示
明確に退職する旨を表明します。
退職日
退職する予定の日付を明記します。
最終勤務日までの予定
最終勤務日までの予定を書くと良いでしょう。
署名と氏名
最後に、退職願を提出する本人の署名と氏名を書きます。
体調不良で退職する際の伝え方
➀メールで退職の意思を伝える
退職の意思をメールにて伝える事はできます。体調不良の度合いがあまりにもひどい場合、顔を合わせて直接伝えるよりも心の負担は軽減できるはず。
その場合、以下のポイントに注意しましょう。
- 直接ではなくメールで伝える事をお詫びする
- 体調不良のため退職せざるを得ない理由
- (お世話になった場合は)感謝の意を述べる
以下、メールにて退職の意思を伝える際の例文になります。飽くまでも一例なので、あなたの状況に合わせてアレンジしてくださいね。また、電話や手紙で伝える場合でも、内容はさほど変わりません。
件名:退職について
〇〇様
お世話になっております。この度、突然ではございますが、私〇〇は、体調不良により、退職することとなりました。体調不良の為、出社できるほどの状態ではない為、メールでのご連絡となり大変申し訳ございません。
医師の診断により、現在の職場での業務につきましては、継続することが難しいとの結論に至りました。私自身、残念でなりませんが、身体の回復を最優先に考え、退職することに決めました。
今後の手続きにつきましては、ご迷惑をおかけいたしますが、上司や人事担当者の指示に従い、迅速に対応いたします。また、これまでにご指導いただいたことや、お世話になったことに心から感謝申し上げます。
お忙しいところ恐縮ですが、ご理解いただけますよう、よろしくお願いいたします。
〇〇
②電話で退職の意思を伝える
電話で退職の意思を伝える場合も、直属の上司が望ましいです。しかし、会社に直接来るようにと電話でのやりとりを取り合ってくれない場合は、人事や上司の更に上の立場の人に伝えても問題はありません。
また、電話で退職の意思を伝える場合は以下の点に注意しましょう。
- 忙しい時間帯は避ける
- 欠勤が続いていることに関するお詫びの気持ちを伝える
- 診断結果を説明し、出社できない旨を伝えること(お詫びすること)
また、電話で退職の意思を伝える際は、言った言わないと言うトラブルを避ける為にも、スマホにも録音機能がついていることが多いですし、またはボイスレコーダーで録音しておくことも考えておきましょう。
③手紙で意思を伝える
手紙にて退職願を提出する際には、内容証明郵便で送ることをおすすめします。内容証明で送ることで、会社が退職願を受け取ったその日が退職願の受理日となるので会社に拒否される心配がありません。
また、万が一の事を考えて、手紙のコピーを控えておきましょう。手紙の文面はメールで送る場合と同じで構いませんが、手書きの方があなた本人の気持ちが伝わりやすくなるはずです。
たかのり
ちなみに、私はパワハラの影響で鬱病になって休職をしていたのですが、封書を人事宛に送りました。感謝の意を述べるような事はありませんが(苦笑)、無事処理されました・・・
体調不良のために退職する際の3つの注意点
体調不良によって退職せざるを得ない場合、以下3つのポイントに注意してください。
➀無断欠勤や音信不通になるのはやめましょう
鬱病や適応障害になって会社を辞めたいと思った場合、今すぐにでも辞めたいと思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、無断で会社を休んだりそのまま音信不通になるのは、以下のようなリスクがありますので絶対にやめましょう。
- 退職金制度のある会社では減額どころか退職金そのものが支払われなくなる可能性
- 懲戒解雇となる可能性
特に懲戒解雇となった場合は、離職票や退職証明書に記載されてしまう為、転職活動の際に不利になってしまいます。
また、もしあなたが会社の近くに住んでいた場合は、どこかで鉢合わせになるのでは?と不安に感じてしまいますし、余計に体調不良が悪化する事も考えられます。
②治療に専念したいので辞めさせてほしいとしっかり話す事
体調不良によって退職の意思を伝えた場合、その前段階として休職を勧めてくる場合があります。
しかし、退職の意思が固いのであれば、休職制度というのは一時的に休んで復帰する事を前提としたものなので、もしあなたの体調不良の原因が職場環境や上司や同僚にあるのであれば、復帰したところでふりだしに戻るだけです。
ですから、会社はあなたの気持ちを本当に理解してくれているかどうかは別問題の可能性もありますので、自分を守る意味でも、曖昧な受け答えをするのは避けたいところです。
人間関係が原因で会社を辞める人は多い
実際、人間関係が原因で会社を辞める人は多いのでしょうか。エンジャパン株式会社が運営しているwebサービス人事のミカタでは、「エン転職」の会員610名に対してアンケート調査をした結果、「人間関係を理由が悪かった」が最も多く、全体の28%を占めていました。
退職理由の本音 | 割合 |
人間関係が悪かった | 28% |
給料が低かった | 12.9% |
社風や風土が合わなかった | 12.2% |
評価や人事制度に不満があった | 10.8% |
待遇(福利厚生)が悪かった | 6.8% |
残業や休日出勤など拘束時間が長かった | 6.8% |
業界や企業の将来性が不安だった | 5.9% |
体調を壊した | 2.4% |
結婚・家庭の事情 | 0.9% |
その他 | 4.7% |
人間関係にトラブルがあっても、気にせず仕事に取り組める人もいますが、よほど耐性が強い人ではない限りは、良好な人間関係の職場で働きたいと考えていると数値が示しているのではないでしょうか?
人間関係以外にも、待遇面や評価制度に対する不満などそれぞれの理由があります。どんな理由であれ、会社を辞めたいと思ったら、一度転職を検討してみるのもよいでしょう。
下記にて、転職活動におすすめの人材紹介会社のリンクを貼っています。事前登録は10分程でできますし、スマホからでもできます!
転職するしないは別にしても、情報を得る事で選択肢が増えるとわかると安心できませんか?もしかするとアクションを起こさないがために機会損失してしまうリスクだってあるかもしれません。
サービスは無料で利用できますので、これを機会に登録しましょう!
10分で人材紹介会社に無料登録して情報収集から始めよう!
下記にて、転職活動におすすめの人材紹介会社のリンクを貼っています。事前登録は10分程でできますし、スマホからでもできます!また、料金はかからず無料で利用できます!
転職活動は在職中から行っているケースも実は多く、転職先企業と在職中の会社と比較検討することもできるため、転職しないという実例もあります。
当然ながら転職エージェントの方も必ずしも転職を勧めるわけではありませんのでご安心ください。
転職するしないは別にしても、情報を得る事で選択肢が増えるとわかると安心できませんか?もしかするとアクションを起こさないがために機会損失してしまうリスクだってあるかもしれません。
サービスは無料で利用できますので、これを機会に登録しましょう!
たかのり
人材紹介会社について、下の記事にて取り上げています。あなたの人生を変えるきっかけになるかも?!ぜひご覧ください!
↓ ↓ ↓